【初めての方】スーパービジョンスキルを学ぶ(5/5)
【初めての方】スーパービジョンスキルを学ぶ
ケアマネジャーの仕事も5年経過すると、主任ケアマネを取るように職場から言われるようになります。
直属上司(管理者)は主任ケアマネなので、取る必要性があるのかと考えつつ、命令とあれば特に断る理由も無いのでスキルアップの為に取らせていただきました。
しかし、そうなってくると、後輩ケアマネに対しての教育やケアマネの資格に合格した方達の教育係りを任されるようになりました。
職場の事例検討会の司会を任されたり、地域包括ケア会議の司会を任されたり色々責任が増えて戸惑うこともあり大変。
そこで、私自身の勉強を兼ねて数回に分けてブログをアップしたいと思います。
ケアマネでなくても、新人教育・実習生教育などを任される方にもスーパービジョンは有効かと思います。
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ケアマネジャーに必要な能力上の基準
事例の振り返りをする意義
支援経過の「流れ」と「起伏」に着目する
事例検討のメンバーの視点
問いかけ方の例
事例提出者の方へのお願い
検討メンバーの役割
司会,進行役
事例検討会のプロセス
事例と自らの実践を振り返り、そこから気づきを得ましよう!
“気づく”ためには…
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ケアマネジャーに必要な能力上の基準
①担当地域でのサービス内容に関する知識を持って
いること
②クライエントの機能と社会的満足度を包括的にマ
ネジメントする専門的な技能を持っていること
③可能な場合には、 クライエントの生来的な能力を
伸ばすよう努力する姿勢を保つこと。
④ケアに関わる費用を予測し、実際にかかる費用を
正確かつ同時進行的に記録する能力があること。
⑤送致、情報請求、 モニタリング、再アセスメント
などへの迅速な対応処理能力があること。
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事例の振り返りをする意義
事例の振り返りは、「客観的事実」と援助者による「分析·考察」からなります。
「客観的事実」は、
援助の対象である利用者が、支援経過を経てどのように変化したか、又、 利用者にどのような援助がなされたかについての客観的状況の記述です。
「分析·考察」は、
客観的状況を踏まえつつも、 援助者がこう考えるという援助者の主観も入ってきます。 ここでは、なぜそう考えるのかという根拠を示すことが重要です。
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支援経過の「流れ」と「起伏」に着目する
以下の3点について時間の流れに沿って説明するとメンバーは 焦点を当てやすくなります。
①支援対象者の客観的変化
時間の経過に伴って支援対象者である利用者本人と
本人を取り巻く環境(家族や地域等)がどのように変
化したかを客観的に説明します。
焦点は、 支援者が何をしたかではなく、支援対象者側の変化です。
②具体的な支援(働きかけ)
支援者が支援対象者に対してどのように具体的な働きかけをしたかを明らかにします。 支援者と支援対象者との関係性についても着目します。
③支援についての考察
支援者の具体的な働きかけは、 どのような意図や理由で行ったのかにつ
いて、支援をした時点での支援者の分析や考察したことをあらためて明らかにすることが重要。
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事例検討のメンバーの視点
・前提としてピア(=仲間·同僚)の関係の中で行うスーパービジョンである。上下関係はないことに留意する。
・事例提供者に焦点を当て、事例提供者が気にかかっている課題に着目しながら深める。
・利用者や利用者を取り巻く環境に関する理解を更に深めることができるような問いかけ、要約をする。
・利用者と提供者との間にあった関係性が明らかになるような問いかけ要約をする。
・提供者を単に批判、非難しない。
・提供者が表現しやすい雰囲気+流れに添う。
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問いかけ方の例..
①閉ざされた質問
「息子夫婦と利用者の間にコミュニケーションが成立する可能性はありますか?」
「息子さんはお母さんと1日何回会話なさるのですか」
②開かれた質問.
「息子夫婦と利用者の通常の関わりはどのようなものですか」
③具体例の要請.
「具体的に息子さんとお母さんの会話しているときの様子を聞かせてくれませんか?」
④明確化·確認.
「CMさんは母親と息子夫婦の間でもっと良いコミュニケーションができると考えるのですね」
⑤言い換え…
「息子夫婦がもっと介護に協力すればお母さんは家で暮らせる、と考えるのですね」
⑥事実の反射
「先程、 長男のお嫁さんは時々お母さんの部屋を訪ねる、と言われましたが、このことが親子のコミュニケーションを促進すると判断された根拠なのでしょうか?」
⑦事実の反射と開かれた質問
「先程、長男のお嫁さんは時々お母さんの部屋を訪ねる、と言われましたが、お嫁さんはお母さんをどのように思っていらっしゃるのでしょうか」
⑧事実の反射と支持…
「先程、長男のお嫁さんは時々お母さんの部屋を訪ねる、と言われました。更に初回面接の時もお嫁さんはお母さんに思いやりのある言葉かけをされていたと…長男夫婦とお母さんのコミュ二ケーションに改善の余地があるとのCMさんの想いも分かる気がします」
⑨事実の反射、情報提供…
「初回面接の時に息子さんはお母さんの話を何度もさえぎり、それがこの親子のコミュニケーションパターンだと思われたとのことですが、コミュニケーションは誰かが介入することによって変化する可能性があると言われますが…CMさんは息子さんがさえぎられた時にもう一度お母さんから話を聞こうとされましたか」
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事例提出者の方へのお願い
・防衛的にならずにオープンに自分の考えや思いを
話すこと。
・どのような点が課題なのか?を具体的に説明、 表現
できるよう検討していくこと (大雑把、一般化され
た課題ではない「ケアプランの作成方法を知りた
い等」)。
・質問の意味が分からなかったり、 異なる考えにつ
いては分ったふりをせず、正直に表現して下さい。
・検討の最後に、検討会を通して新たに理解が深ま
ったこと、分ったこと、まだ疑問に残っているこ
と、今後何をして行きたいか…を整理して伝えら
れるようにして下さい。
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検討メンバーの役割
・事例提出者に焦点を当て、事例列提出者が最も気にかかっている課題に着目しながら事例を深める
・提出者が利用者と取り巻く環境に関する理解を更に深めることができるような問いかけや要約等を行っていく
・利用者と提出者との間にあった関係性が、明らかになるような問いかけをする
・単に批判非難しない。行き過ぎた「受け入れ」をしない、傷つけない」ことを優先しない。
・提出者が自分の素直な感情を表現しやすくなるように、思考感情の動きを考慮する(非言語メッセージにも対応)
・全体の流れに注意を払って話すべき内容を選択していく
・提供者の理解具合に注意し、 メンバー同士が補足しあう
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司会,進行役
・事例提出者が最も関心を持っている課題を明らかにする
・事例提出者をサポートし、 非難や批判めいた内容はその真意を確認して問いかけの形に修正していく
・単なる事例提出者の「なぐさめ」の機会にならないように気を配ること(本質的な質問を織り交ぜていく)
・検討メンバー間の力関係に注意を払い、誰かが一方的にリードしたり、受け身になったりする事を防ぐ
・一定の段階で、 流れを要約したり、参加者にとって理解を深めるのに役立っているか気を配る
・進行をサポートする役割をメンバーが担う
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事例検討会のプロセス
①事例提供者による事例紹介
1.司会,進行役による事例検討会開始の説明、事例提
出者の紹介、提出者が考える課題の説明
2. 事例提出者の課題の明確化
3.事例の説明(必要に応じてロールプレイを行う)
②参加者による事例検討
③これまでの事例検討会から得られた事例提出者の
気づきの発表
④参加者のコメントとさらなる事例検討
⑤事例提出者による総括コメント
⑥検討メンバーによるコメント(バイザーコメントを含む)
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事例と自らの実践を振り返り、そこから気づきを得ましよう!
①自らの実践の「できている点」に気づくこと
→この気づきによって介護支援専門員は「その点」に対して自信を持って実務に取り組むことができる。
② 自らの実践の「足りないところ」に気づくこと
→この気づきは、自己研鎖の必要性を確認し、自らの実践を改善し、質の向上を図ることにつながる。
③自らが「従来は考えていなかったような発想、方法等」に気づくこと
→この気づきによって、介護支援専門員は自らの発想や方法の枠を広げることができる。
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“気づく”ためには…
気づきは「比較すること」によってもたらされる
【視点】
●事例に描かれた実践と自分自身の日常の実践の比較
事例に対する自分自身と他の受講者の捕らえ方の比較
グループで事例を検討した後の自分と、研修に参加する前の自分の事例の捉え方の比較等…
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まとめ
新人教育や実習生指導は中々難しく、いかに気付かせるか。
このような時期は、燃え尽き易くいかにバーンアウトを防止するか。話を聞いてあげてメンタル的なフォローもしないといけない。
だからこそ、スーパービジョンスキルを磨き、
取り組めるように勉強したいと思います。
この記事を見た方に一つでも学びがあれば幸いです。