ケアマネ歴も5年を過ぎ主任ケアマネになったバナナ。ケアマネとして日々思う事を記載しています。

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様子見ていい?悪い?症状別対応のポイント【腰痛】

様子見ていい?悪い?症状別対応のポイント【腰痛】

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ケアマネは自宅に訪問しますが、それ以上にヘルパーは、サービス提供として週に数回訪問しています。

 

時々、いつもと違う気がしますと報告がありまが、一人暮らしの方もおりますので、判断を一つ間違うと取り返しのつかない場面もしばしば。

 

その場面に出くわしたヘルパーもたまったもんではありませんので、ただ様子を見ましょうではなく 適切に指示出しは出来なくてももしかしたらとは 感じたいものです。

 

仲の良い看護師に教えてもらった症状別対応のポイントを 紹介。

 

ホントに役立つので覚えておくともしもの判断の時便利です。

 

家庭では中々そういう場面は少ないですが、ケアマネですと多くの高齢者相手なので遭遇率は高め。 結構役に立ちますので参考になればと思います。 ➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖

症状の概要

症状アセスメントのポイント。

腰痛の症状アセスメント

こんな症状に要注意➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖

○症状の概要

 

急性腰痛で最も多いのは急性腰痛症(いわゆるぎっくり腰)をはじめとする、筋肉·健・骨·関節の一時的な損傷による痛み。

これらは、1週間以内に明らかに改善傾向を示し、2

週間以内に軽快することがほとんどなので、

焦って受診をする必要はありません。

 

*反対に、安静時にも痛みが続く場合は緊急性の

高い疾患(大動脈解離(2や化膿性脊椎炎()の可能

性もありますので、ただちに受診を勧めてくだ

さい。

 

脊柱管狭窄症4や椎間板ヘルニア(などは、頻

度が高く一般的には緊急性が高くありませんが、

下肢のしびれなどの神経症状が進行する場合は

早期受診が必要です。

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症状アセスメントのポイント

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・緊急性の高い腰痛でないかを確認!

 

「安静時痛」「しびれなどの神経症状を伴う」腰痛は、大動脈解離や脊髄の圧迫を示唆します。

「悪化傾向」 であれば、化膿性脊椎炎などの感染症、あるいは悪性腫癌などが疑われます。

 

・じっとしていると楽、日単位で改善する腰痛は安心!

 

安静時に痛みがない、改善傾向のある腰痛

は急いで受診する必要はありません。市販

の鎮痛薬を使用し自宅で安静に過ごすこと

で軽快する可能性が高いと思われます。

  ➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖腰痛の症状アセスメント 聞き方と解釈のポイント

 

①体を動かすと痛みが変化しますか?

→動かすと痛みが強くなる/動かしても動かさなくても変わらず痛い

 

②安静時に痛みはありますか?

Dはい/いいえ

 

③腰痛が始まった時と今を比べてどうですか?

増悪傾向/改善傾向/変わらない

 

*筋骨格系の痛みは安静時に痛みがない、あるいはほとんどない(体を動かしたときの痛みが明らかに強い)ことが特徴です。また、発症時の痛みが強くその

後徐々に改善していく経過をとることが多いです。

 

* しびれ等を伴わない筋骨格系の痛みは、様子を見て大丈夫です。1~2週間程度たっても改善がなければ、受診を勧めてください。

 

④痛みは突然始まり、1分以内にピークに達しましたか?

はい/いいえ

体動による変化があれば筋骨格系を考えますが、なければ大動脈解離などの病気を考えます。

 

⑤次の症状はありますか?

足のしびれ/排尿,排便障害/発熱

 

* 足のしびれや痛み、排尿·排便困難などの神経症状を伴う場合、筋肉や骨だけでなく神経に病気が及んでいる可能性がありますので早めに受診してもらいましょう。

 

*風邪や胃腸炎などの症状がなく、 発熱+腰痛のみの場合、背骨や腎識の感染症の可能性があるので、早期受診を勧めましょう。

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こんな症状に要注意!

 

安静時に痛みのある腰痛

内臓や血管による痛みが疑われるため、自然に

軽快することは少ないと考えられます。受診を

勧めましょう。

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[1] 急性腰痛症

前屈みの姿勢やスポーツなどで体をひねった拍子に腰に激痛を生じる。重いものを持たなくとも起こる。

 

[2] 大動脈解離

大動脈の壁が裂け、胸や背中に激痛がはしる。

 

[3] 化膿性脊椎炎

背骨に細菌が入り込む感染症

 

[4]脊柱管狭窄症

背骨の中の脊髄が通るスペース(脊柱管)が狭くなり、

中の神経が圧迫され腰痛や足の痛みしびれを生じる。前屈みで楽になる。

 

[5] 椎間板ヘルニア

背骨の間のクッション (椎間板)がはみ出し、近くを

通る神経が圧迫されて腰痛や足の痛みしびれを生じ

る。前屈みで悪化する。

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最後に

腰痛パターンで確実とはいいませんが、大体の症状がこのようなポイントにあてはめる事ができます。

 

この症状はすぐに受診するべきなのか?

そうではないのか?

状態を知る事が出来れば少しは冷静に判断できるかも。

 

病院受診のタイミングを間違えないためにも パターンを知りお互いの健康を守りましょう。